新機能より、使い勝手を直すことを優先する理由
アプリを開発していると、「新しい機能を追加しました」という発表は、いかにも進化しているように見えます。一方で、「ボタンの位置を少し変えました」「画面の余白を整えました」といった細かな改善は、地味で目立ちません。
それでもSalon Oneは、新しい大きな機能を次々と追加するより、既にある機能の使い勝手を細部まで直すことを優先し続けています。この記事では、その理由についてお伝えします。
派手さよりも、毎日触れる画面の心地よさを大切にしたい。そんな考え方の背景をお話しします。
業務委託でサロンを転々としていた頃、いろいろなアプリやツールを試してきました。新機能が追加されるたびに使い方の説明を読み直し、結局それほど使わない機能のために画面がごちゃごちゃしていく——そんな経験を何度もしてきました。
本当に欲しかったのは、真新しい機能ではなく、毎日触る画面が、今よりほんの少し使いやすくなることでした。その実感が、この方針の出発点になっています。
忙しい合間にスマホを片手に操作することが多い美容師にとって、画面のわずかな迷いは、思っている以上に積み重なって負担になります。だからこそ、派手さより手触りの良さを大切にしたいと考えています。毎日使うものだからこそ、そのわずかなストレスが積み重なると、アプリ全体への印象にも影響してしまいます。
『新機能』は目立つが、『使い勝手』は見えにくい
新しい機能の追加は、「何ができるようになったか」を一言で説明できるため、価値が伝わりやすいものです。一方で、既存の画面の使い勝手を直す作業は、「以前より少し迷わなくなった」というだけで、外から見ると変化に気づきにくいことがほとんどです。
Salon Oneが向き合っているのは、日々の業務の合間に、限られた時間でアプリを操作している美容師です。その人たちにとって本当に価値があるのは、目立つ新機能よりも、毎日触れる画面のわずかな迷いを減らすことだと考えています。
実際にあった例:日別入力の店販欄
ある時、日々の売上を記録する画面で、店販商品を登録するほど入力欄が横に増えていき、画面が見づらくなっているという声がありました。この場合、新しい機能を追加するのではなく、既にある『店販の入力』という機能そのものの見せ方を見直しました。

新機能を追加しない、という話ではない
誤解してほしくないのは、これは新しい機能を作らない、という方針ではないということです。実際にお客様からの要望をもとに新しい機能を追加することもあります。ただし、新しい機能を作る前に、まず今ある機能がきちんと使いやすい状態になっているかを優先的に確認するようにしています。
| 優先順位1 | 優先順位2 |
|---|---|
| 既存機能の使いにくさを直す | 新しい機能を追加する |
どんな機能を新しく作るかの判断基準については「あれば良さそう」を、全部は作らないで詳しくお伝えしています。今回の話は、その判断のさらに前段階、『そもそも今ある機能を磨き切れているか』という視点です。
『壊れていないなら直さなくていい』とは考えない
使い勝手の悪さは、多くの場合『致命的な不具合』ではありません。使おうと思えば使えるし、時間をかければ目的は達成できる。だからこそ後回しにされがちです。
- 横に長いテーブルを毎回スクロールして目的の欄を探す手間
- ボタンの位置が分かりにくく、毎回同じところで迷う
- 画面が小さいスマホで、文字や入力欄が窮屈になっている
こうした小さな『手間』は、一つひとつは些細でも、毎日繰り返されることで大きな負担の積み重ねになります。だからこそ、致命的な不具合でなくても、気づいた時点で直すようにしています。
声を聞いて、直す。その繰り返し
使い勝手の改善は、開発側だけの視点では見つけにくいものです。だからこそ、利用者からの声を丁寧に聞くことを大切にしています。使う人の声を、機能に変えるまででお伝えしている姿勢は、この使い勝手の改善においても同じです。「ここが使いにくい」という声が届いたときに、それを新機能の要望としてではなく、既存機能を磨くヒントとして受け止めるようにしています。
時には、寄せられた声がそのまま新機能の提案に見えても、掘り下げてみると『既存の画面のここが分かりにくかっただけ』という結論にたどり着くこともあります。表面的な要望の奥にある、本当の困りごとを見極めるようにしています。
地味な積み重ねこそが、信頼できるアプリを作る
新機能の華やかさに比べると、使い勝手の改善は地味で、目立つ発表にもなりにくいものです。それでも、毎日そのアプリを開いて仕事をする人にとって、本当に価値があるのは、そうした地味な積み重ねだと信じています。これからも、新しい機能を追加する前に、まず今ある機能が使いやすい状態になっているかを確認する姿勢を続けていきます。
派手な発表が無い時期でも、水面下では小さな改善を積み重ねています。その積み重ねに気づいてもらえなくても構いません。毎日の操作が、少しずつストレスなく感じられるようになっていくこと自体が、目指しているゴールだからです。
大きな新機能の発表がなくても、アプリを開くたびに『前より少し迷わなくなった』と感じてもらえること。それが、Salon Oneが目指している、地味だけれど確かな進化の形です。声を聞き、直し、また聞く。その地道な繰り返しこそが、長く使い続けてもらえるアプリを作る一番の近道だと信じています。派手さより、信頼をこつこつと積み重ねることを、これからも選び続けたいと思っています。目立たない改善の先にこそ、長く使ってもらえるアプリの姿があると信じています。
- 新機能の追加は目立ちやすいが、使い勝手の改善は地味で気づかれにくい
- 実際に店販入力欄が横に伸び続ける問題を、機能を増やさず見せ方の変更で解決した例がある
- 新機能を作らないという方針ではなく、既存機能を磨くことを優先する順序の話
- 『動いているから問題ない』で見過ごされる小さな手間こそ、日々の負担として積み重なる
- 利用者の声を、新機能の要望としてだけでなく既存機能を磨くヒントとして受け止めている
よくある質問
Q. 新機能のリクエストはできますか?
もちろん可能です。ただし、新しい機能を追加する前に、既存機能の使いやすさを優先的に確認する方針のため、対応にはお時間をいただくことがあります。
Q. 使い勝手の改善は、どのくらいの頻度で行われますか?
決まった周期があるわけではなく、利用者からの声や実際の利用状況をもとに、気づいた時点で継続的に見直しています。
Q. 使いにくい点はどこに伝えればいいですか?
アプリ内のサポート窓口からお知らせください。小さな手間や違和感でも、既存機能を磨くための貴重な手がかりになります。
Q. 細かい改善は、どうやって優先順位をつけていますか?
決まった公式はありませんが、『多くの人が毎日触れる画面かどうか』『迷いやストレスの大きさ』を目安に、地味でも影響範囲の大きい部分から順に手をつけるようにしています。
※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。制度・料金・仕様の詳細は各提供元や専門家の最新情報をご確認ください。